「え?こんな住宅ローン返済計画をもらったんですか?」
家づくり相談者から見せてもらった返済計画はある住宅メーカーで作ってもらったものでした。変動金利の住宅ローンなのに35年間返済額はずっと同じの住宅ローンシミュレーション。
「この先金利が上昇するかもしれないのでそのあたりも加味した住宅ローンシミュレーションをしてほしいんです。」
そう。このお客様は返済計画を立てた住宅営業マンに不安を感じて家づくり相談に来られたのです。
コンピューターで計算するシミュレーションは正確にでてきます。
しかし、人間が入力する項目が間違っていると、意味のない住宅ローンシミュレーションになってしまうのです。
金利が上昇すると予想するなら、金利上昇の条件を住宅ローンシミュレーションに加えなければ反映されないです。
あなたの手元にある住宅ローンシミュレーションの入力条件は問題ないですか?
住宅ローンで損しない方法をシミュレーションする
住宅ローンシミュレーションで分かること
- いくら住宅ローンを借りたら毎月とボーナス時の返済額がいくらになるのか?
- X年後の住宅ローン残高はいくらになっているのか?
- X年後に繰り上げ返済をしたらどうなるのか?
- 金利がX%違ったら返済額は変わるのか?
住宅ローンシミュレーションをするとこれらのことが分かります。
フリーソフトやWebサイトなどでシミュレーションは無料でご自身で行うことができます。
金利を変えてみたり、借入期間を変えてみたり、さまざまな入力条件を入れて簡単にシミュレーションできますのでやってみるとおもしろいですよ。
私が住宅ローンシミュレーションを行うときにもっともエキサイティングするのは、どうやったら支払う利息をへこませることができるのか?を考えてやっているときです。
そうなんです。住宅ローンシミュレーションは数字を入力して結果を出すことが目的になってはいけないんです。
シミュレーションを行う目的は、住宅ローンで損をしない借り方を見つけるため、なんです。
つまり、「いくら借りたらいくらの返済額になる」を見つけるのではなく、「金融機関に支払う利息を減らしてお得に住宅ローンを借りる」を見つけるために住宅ローンシミュレーションを行いましょう。
支払う利息の減らしかたを住宅ローンシミュレーションで考える理由
住宅ローンシミュレーションを行うと、「いくら借りたらいくらの返済額になるか」が分かります。
ところで返済額=返済元金+利息、という内訳になっていることはご存知でしょうか?
住宅ローンの返済額を減らすためには、返済元金を減らすか、利息を減らすか、なのですが、「利息」というのは金融機関に支払うお金ですからまずここを徹底的に凹ませる方法を考えたいところです。
視点を変えれば損に気づく
ここで少し視点を変えて銀行の視点で考えてみましょう。
「利息」を凹まされて悲しむのは銀行です。なぜなら銀行はみなさんに住宅ローンを貸して「利息」で儲けているからです。
つまり、銀行が儲かる仕組みを見抜けば、支払う利息を減らしてお得な住宅ローンを借りることができるんです。
- 変動金利が0.5%、35年固定長期金利が1.5%なのはなぜでしょう?
- 繰り上げ返済手数料が必要な銀行があるのはなぜでしょう?
- 住宅ローンを借りている銀行での借り換えができないのはなぜでしょう?
- 優遇金利があるのはなぜでしょう?
このような視点で考えると、銀行がどこで儲けようとしているのか、銀行が儲かるように何を奨めようとしているか、に気づきます。
住宅ローンシミュレーションをする際には、ぜひ銀行の考えを読んで支払う利息を凹ませる返済計画を見つけ出しましょう。
あなたの大切な資産を守るための住宅ローンシミュレーションを
「銀行の考えを読む」ことが簡単に誰でもできたら銀行は儲かりませんよね…
銀行など金融機関の考えに気づくかどうかはやはり経験が必要です。
経済情勢や金利のしくみなどを勉強して経験を多く積んではじめて気がつくものなんです。
マイホームを手に入れるまでの間にかなりの時間をかけてお金の勉強をしますか?それともたっぷり勉強して経験を積んでいる専門家にアドバイスをもらいますか?
住宅ローンシミュレーションはパソコンさえ使えれば誰でも無料で簡単に行えます。
でも、住宅ローンシミュレーションをするときこれだけは注意してください。
あなたの大切な時間を無駄なシミュレーションに使わないこと、そして何よりもあなたの大切な資産を無駄に取られないように守り抜くこと。この2つに注意して欲しいと思っています。
家づくりコンサルティングではどうやって正しいシミュレーションをやったらいいか分からない、損しない住宅ローン返済計画を考えたい、など住宅ローンに関するさまざまなご相談に応じています。