住宅ローンの繰上返済の最大のメリット。
それは住宅ローンの返済利息を大幅に減らすことができるということです。
繰上返済には2つの種類があります。
- 期間短縮
- 返済額軽減
繰上返済では、期間短縮を選んだほうが返済利息削減のメリットが大きくなります。
いろんなサイトで繰上返済のメリットについては書かれていますので、ここではこの辺でメリットについての説明は終わります…
詳しく知りたい方は住宅金融支援機構のホームページ(外部のサイトへリンクしています。)をご覧下さい。繰上返済のシミュレーションもできる親切なホームページです。
では家づくりコンサルティングのこちらのページでは、「早い時期に繰上返済をどんどんしたほうがメリットがあるから」と頑張って大失敗してしまった方の例をご紹介します。
住宅ローンの繰上返済をしてはいけない人
住宅ローンを紹介しているWebサイトでは、繰上返済のメリットを大きく紹介しています。
「毎月コツコツ貯蓄をして住宅ローンの繰上返済にまわしています。」
という奥さまも多いです。
以前住宅ローンの支払いに困ってしまったご家族が相談に来られました。
「主人の会社の景気が悪くなって、ボーナスが今年出なくなったんです。住宅ローンのボーナス返済の負担が大きくて…どうしたら良いでしょうか?」
このご家族、いろんなWebサイトや情報誌に書かれているとおり、住宅ローンの返済を少しでも早く終わらせたい、住宅ローン返済額を減らしたい、と貯蓄ができたらマメに繰上返済を続けていらっしゃいました。つい最近も繰上返済をしたため、現在貯蓄はほとんどない状態でした。
手持ち資金があればボーナスが一時的に減っても対応できたのに…
住宅ローンの繰上返済のメリットに縛られてしまって、繰上返済をしてしまったことに後悔することになってしまったのです。
幸いにもこのご家族は貯蓄性の保険の活用で問題を解決できましたが、このように住宅ローンの繰上返済を頑張ってしてしまったことを後悔する方は結構いらっしゃいます。
では、住宅ローンの繰上返済をしてはいけない人はどんな人なのでしょうか?
資産運用ができる人
借り入れをしている住宅ローン金利よりも高い利回りで資産運用ができる人は、住宅ローンの繰上返済をするよりもその資金を運用にまわしたほうがお得です。
体が悪い人
退職金を全額住宅ローン返済に充てて完済!という話はよく聞きます。ところがそのあとしばらくして心臓発作でお亡くなりに…。
残されたご家族は、マイホームは残されたけれども僅かな貯蓄と遺族年金で生活することになってしまった。
住宅ローンには通常団信など生命保険がついています。万が一のことがあったときには団信で住宅ローンは完済されて手元に退職金が残ったのに…。
万が一のことなので予測はできませんが、繰上返済で住宅ローンを完済する、ということは、生命保険を解約することと同じことですので、体の具合が悪い方など不安に感じる方は退職金での住宅ローン一括完済はよく考えたほうがよいですよ。
近い将来大きな支出が予想される方
・お子さまが再来年大学入学予定
・ 車をそろそろ買い替え時
・ マイホームの屋根や外壁などメンテナンス時期
などまとまったお金が必要なときに「お金がない!」ということがないように、ライフプランシミュレーションをして繰上返済のタイミングと金額を決めましょう。
住宅ローン控除の恩恵をしっかり受けたい人
繰上返済をして期間短縮をしていると、住宅ローン控除を受けられなくなることがあります。
住宅ローン控除とは、居住の年から10年間、年末の住宅ローン残高に応じて毎年一定額を所得税額から控除できる制度です。
繰上返済で返済期間を短縮することで10年を切ってしまうと住宅ローン控除が受けられなくなります。もちろん住宅ローン控除で戻ってくる税金よりも住宅ローン支払利息のほうが多いとは思いますが、このことを知らなくて恩恵が受けられず、ガッカリしてしまうことのないようにしてくださいね。
住宅ローンの繰上返済を失敗しないための方法
住宅ローンの繰上返済は、将来のご家族のイベントをよく考えてから行いましょう。
また、繰上返済をするときはもっとも効果的な返し方で行いましょう!
家づくりコンサルティングでは、繰上返済を行うタイミングがよく分からない、これから先にどのくらいお金が必要になって手元資金を置いておけばいいか分からない、など住宅ローンの繰上返済に関するさまざまなご相談に応じています。