
※この記事はパナソニックホームズ様ニュースレターに寄稿いたしましたコラムからの引用記事です。
年収の壁には「税金に関わる壁」と「社会保険に関わる壁」がある
判断の基準が「豊かな人生」のためなら、扶養の範囲を大きく超えて働いたほうが生涯収入が増えるため、あえて年収を抑える必要はありません。
人生で働ける期間は限られているので、時間と働ける体力があって働けるうちに生涯収入を増やしておくほうが、経済面で豊かな人生に繋がります。
ただし、頑張って働いても、一定の年収前後になる場合は、年収の調整をしたほうが良いケースがあります。
扶養の範囲の、いわゆる「年収の壁」には、「税金に関わる壁」と「社会保険に関わる壁」の2つの側面があるので、わかりにくいですね。年収のラインごとにそれぞれの主な特徴を見てみましょう。
税金に関わる壁
年収123万円の壁
2024年までは年収103万円(給与所得控除55万円+基礎控除48万円)が所得税の課税対象となるラインでしたが、2025年からは年収123万円(給与所得控除65万円+基礎控除58万円)に引き上げられました。
123万円を超えると所得税が課税されますが、働いて増えた額以上に税金は徴収されません。
年収150万円の壁
年収が150万円を超えると、世帯主の配偶者特別控除の金額が段階的に減額されて所得税や住民税が増えます。
また、年収が201万円を超えると、世帯主の配偶者特別控除はゼロになります。
社会保険に関わる壁
年収106万円の壁
年収が106万円以上になると、一定の条件下で勤務先の社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務が発生します。2024年10月から従業員数51人以上で適用となりました。
対象となる会社で働いている場合、年収106万円を少しだけ超えることで年間約15万円前後の社会保険料負担が発生することになり、手取り年収は減少する可能性があります。
年収130万円の壁
年収が130万円を超えると、配偶者や親などの扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要があります。これは勤務先の規模や労働時間に関係なく適用されます。
ポイント
注意すべき年収のラインは、社会保険料の支払い義務が生じる年収額を少しだけ超えた場合です。
この場合、手取り年収が減少してしまうため、損した感覚になるかもしれません。
いずれにしても、扶養の年収ラインを気にせずに、大きく収入を得ることを意識しておくほうが、豊かな人生に繋がると思います。無理に年収を抑え込まないようにしてはいかがでしょうか。
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