「こどもみらい住宅支援事業」「こどもエコすまい支援事業」に続いて、「子育てエコホーム支援事業」の創設が2023年11月10日に閣議決定されました。
子育て世代・若者夫婦世帯が、新築住宅を取得するとき・省エネリフォームするときに活用できる補助金制度です。
子育てエコホーム支援事業とは
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯※による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした事業です。
子育てエコホーム支援事業について – 国土交通省
(※令和5年度補正予算の国会での成立が前提です)
今回の「子育てエコホーム支援事業」の対象となるのは、18歳未満の子供がいる子育て世帯と、夫婦のいずれかが39歳以下の若者世帯です。所得制限はありません。
補助金対象住宅は、注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入と省エネ等リフォームの2種類があります。
子育てエコホーム支援事業の補助対象
- 子育て世帯
- 2005年(平成17年)4月2日以降に出生した18歳未満の子を有する世帯
- 若者夫婦世帯
- 夫婦のいずれかが1983年(昭和58年)4月2日以降に生まれた39歳以下
(それぞれ年齢は令和5年(2023年)4月1日時点)
補助額と対象住宅
新築住宅の取得(注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入)と省エネ等リフォームで、それぞれ補助金額や要件が異なります。
補助金の申請は、自分で行うのではなく「子育てエコホーム支援事業者」が行いますので、注文住宅の新築や新築住宅の購入、リフォーム工事など、補助金をもらうためには、工事請負契約や売買契約をする会社が「子育てエコホーム支援事業者」であることを確認するようにしましょう。
新築住宅の取得
長期優良住宅
100万円/戸
ZEH住宅
80万円/戸
強化外皮基準かつ再生可能エネルギー等を除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの
※以下の1.かつ2.に該当する区域に立地している場合、長期優良住宅は50万円/戸、ZEH住宅は40万円/戸
- 市街化調整区域
- 土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域をいう。)
対象住宅の要件
- 住戸の延べ面積が50㎡以上240㎡以下
- 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)に基づく土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に原則立地しないもの
- 「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外の区域」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域、浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、一定の規模以上(3戸以上又は1戸もしくは2戸で規模が1,000㎡以上)の開発によるもので、都市再生特別措置法第88条第3項に基づき適正なものとするために行われる市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係る住宅は原則除外とする。
住宅リフォーム
子育て世帯・若者夫婦世帯
既存住宅を購入してリフォーム
60万円(一戸あたりの上限補助額)
長期優良住宅の認定(増築・改築)
45万円(一戸あたりの上限補助額)
上記以外のリフォーム
30万円(一戸あたりの上限補助額)
その他の世帯
–
長期優良住宅の認定(増築・改築)
30万円(一戸あたりの上限補助額)
上記以外のリフォーム
20万円(一戸あたりの上限補助額)
※売買契約額が100万円(税込)以上
※下記「対象工事の要件」にある(1)~(8)の合計補助額が5万円未満の場合は申請不可
※自ら居住する住宅でリフォーム工事を行うこと
対象工事の要件
次の(1)~(8)の工事が対象ですが、(1)~(3)はいずれかが必須、(4)~(8)は任意です。
- 開口部の断熱改修
- 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
- エコ住宅設備の設置
- 子育て対応改修
- 防災性向上改修
- バリアフリー改修
- 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
- リフォーム瑕疵保険等への加入
申請等期限
着工の時期 | 2023年11月2日基礎工事より後の工程の工事着手~遅くとも2024年12月31日まで |
交付申請期間 | 2024年3月下旬~予算上限に達するまで |
子育てエコホーム支援事業の最大の注意点
子育てエコホーム支援事業の交付申請期限は、「遅くとも2024年(令和6年)11月30日まで」と国交省のサイトでは記載されていますが、予算枠に達した時点で交付申請が打ち切られるため、申込状況に注意しておかなければいけません。
たとえば2023年度の「こどもエコすまい支援事業」は、2023年9月で終了しています。
通常、契約から工事着工するまで、仕様打ち合わせや建築確認申請などで数か月はかかるので、これから契約して工事着工、交付申請をする時期には、予算枠が無くなっている可能性が十分に考えられます。
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